任せるということ

2020年2月20日 心と潜在意識

ビジネスの現場で、こんな会話が頻繁に交わされています。

「この件、任せてもいいか?」
「大丈夫です!」

相手の言葉が終わるか終わらないかのうちに、思考を挟まず、安易にそう応えてしまう人は少なくありません。

しかし、立ち止まって考えてみてください。
あなたには本当に、その問題を解決する具体的な力があり、生じた結果のすべてに対して責任を取る能力があるのでしょうか。

能力の有無を無視して「大丈夫」と言ってしまう。その反射的な返事の裏には、「期待に応えなければ嫌われる」「否定されるのではないか」という、根深い予期不安が潜んでいます。実力がないことを見透かされる恐怖から、無意識にその場をごまかしているのです。

こうした行動の背景を深く辿っていくと、幼少期の親との関係において「本当の意味で任せてもらった記憶がない」という事実に突き当たります。

子供の失敗や危険を先回りしてすべて取り除いてしまう、過保護な親。
「任せる」と言いながら、結局は細かく口を出してくる、過干渉な親。
結果だけを見て、否定や品評ばかりを繰り返す親。

親に悪気はなかったのかもしれません。しかし、そこで植え付けられた体験は、大人になった今も強力な思考の癖としてあなたを縛り続けています。
「ありのままの自分では、ここにいてはいけない」
「自分の本心を表現してはならない」
そんな歪んだ思い込みが、あなたを「過剰に相手に合わせる都合のいい存在」へと仕立て上げているのです。

「だって、そうしないと居場所がなくなるから」
「話し合う時間がないから」
そうやって言い訳を並べて自分を誤魔化すのは、もう終わりにしませんか。

どう生きたいか、誰として生きるかは、他ならぬあなた自身が「いま、この瞬間から」決めることができるのです。

この人生は、たった一度きり。
私たちがやがて大いなる源へと帰還するその時までに、残された道は二つしかありません。

愛と受容の道を行くか、それとも、恐れと困難の道を歩み続けるか。

どちらの未来を掴み取るかは、完全にあなたの自由です。