いかに内発的気づきを得られるかが大切です

2019年5月11日 心と潜在意識

「今の悩みを解決する正解が、どこか外にある気がする」

「ブレない自分軸が欲しいけれど、いつも自分の中の矛盾に振り回されてしまう」

カウンセリングの現場にいると、このようなご相談を本当によくお聞きします。

実は、人が行動を起こしたり、何かに気づいたりするプロセスには**「外発的」なものと「内発的」**なものの2つのルートがあります。今回は、私たちが本当に深い変化を遂げるために必要な「心の器」の育て方についてお話しします。

🛑 「人から教えてもらった正解」では根本解決にならない理由

何かに気づくとき、人から教わることを**「外発的気づき」**と言います。

例えば、カウンセラーが「あなたはこういう性格だから、過去にこんな経験がなかったですか?」とズバリ答えを伝えたとします。

相手は「まさに正解です!」とその場ではとても満足し、納得するかもしれません。一見、問題がスピード解決したようにも見えます。

しかし、これは一時的なものに過ぎず、根本的な解決にはなりません。それどころか、答えを外に求め続けることで、結果的に**「あの先生に聞けば正解がもらえる」という依存心を強めてしまう**リスクがあるのです。

だからこそ、優秀なカウンセラーは安易に答えを教えません。問いを投げかけ、誘導することはあっても、**「相手の中から答えが出てくる瞬間(内発的気づき)」**をじっと待ちます。

自分で言葉を放ち、それを自分で聴くことで、初めて自分を俯瞰的に捉えることができる。

本当に人生を変える深い気づきとは、必ずあなたの「内側」から湧き出てくるものなのです。

⚖️ 私たちの中に潜む「矛盾」こそが、宝物

人生とは幅広く、そして私たちは誰もがたくさんの「矛盾」を抱えて生きています。

 「世の中に貢献したいけれど、自分の時間も大切にしたい」

 「謙虚に生きたいけれど、自分の持ち味もしっかり発揮したい」

 「のんびり過ごしたいけれど、お金もしっかり稼ぎたい」

こうした矛盾に直面したとき、「どっちが正解なんだろう?」と悩んでしまうかもしれません。

しかし、これらは正解・不正解で白黒つけられるものではありません。

実は、「自分の中にある両方の気持ちをどちらも大切にし、その間で葛藤しながら、自分で意思決定を体験していくプロセス」にこそ、ものすごい価値があるのです。

【 葛藤 】 → 【 意思決定 】 → 【 体験 】

このプロセスを何度も繰り返していくことによって、一見バラバラだった矛盾が不思議と自分の中で統合され、両方の気持ちを満たしていける「柔軟性の高い自分軸」が育っていきます。

🌊 本当の「中庸(ちゅうよう)」とは、融通自在に生きること

この、対極にある両者をどちらも大切にして統合していく生き方を、東洋の言葉で**「中庸(ちゅうよう)」**と呼びます。

中庸とは、白と黒の「ちょうど真ん中のグレー」をいくことではありません。

**「その時、その場に応じて、ケースバイケースでベストな位置を見出すこと」**です。

ある場面では、すべてを流れに身を任せてみる。

別の場面では、徹底的に綿密な計画を立てて進む。

また別の場面では、大雑把な計画だけ立てて、あとは流れに任せる。

極めて融通自在で、しなやかな在り方。これこそが本当の「自分軸」です。

Aという気持ちとBという気持ちの間でしっかり葛藤し、意思決定し、その結果を体験していくことで、心の器はどんどん丈夫になり、やがて「C」という新しい選択肢やアイデアが自然と生まれるようになります。

🛌 最後に:心が疲れているときは、無理をしないで

ただし、1つだけとても大切な注意点があります。

心の器がまだ未完成なときに、過剰に葛藤し続けようとすると、心が疲れ果てて病気になってしまうことがあります。負荷をかけすぎては逆効果です。

心にも身体にも、絶対に「休養の時間」が必要です。

 心に余力があるとき: じっくり葛藤し、意思決定の練習をしてみる。

 心に余力がないとき: 葛藤からそっと逃げて、全力で心を守ってあげる。

適度な負荷を引き受けることも、その負荷を避けて自分を労ることも、どちらも同じくらい大切な「中庸」です。

まずはよかったら、今あなたの中にある「矛盾する2つの気持ち」をノートに書き出してみることから始めてみませんか?

【ブレない自分軸を一緒に育てていきませんか?】

「自分の中の矛盾に引き裂かれそうで苦しい」「答えを外に求めて迷子になってしまう」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

あなたがあなた自身の内側から答えを見つけ出し、しなやかな心の器を作っていけるよう、じっくり時間をかけて伴走いたします。