無理をして付き合わないこと

2019年11月19日 心と潜在意識

人間関係の本質を突き詰めれば、何よりも「無理をして付き合わないこと」が大切です。

もし、どちらか一方が常に無理を言い、もう一方がそれを耐えて受け入れるという歪んだ関係が固定化してしまえば、それはもはや対等な人間関係ではなく、まるで「主人と奴隷」のような支配構造です。

冷徹な事実として、他人は、自分が自分を想うほどには、自分のことなど想ってはくれていないものなのです。

精神的な幼児性から抜け出せない人は、「他人はそれほど自分に興味がない」という現実が理解できません。だからこそ、相手の反応も無視して退屈な自分語りを続け、自分の要求ばかりを執拗に押し付けてしまう。聞いている相手が、限界を告げるため息をついていることにさえ、気がつかないのです。

誰かのために一時的に無理を引き受けることや、こちらの無理を相手に聞いてもらう時期も、人生には必要でしょう。しかし、その無理はあくまで「期間限定」でなければなりません。

持ちつ持たれつという、関係性の天秤が常に平等に保たれていなければ、どんな縁も長くは続かないものです。

人に何かを与え、そして相手からも何かを与えられる。

そのエネルギーの循環に、一切の無理がないこと。これこそが理想の人間関係です。

無理のない関係とは、突き詰めれば「その人といると、ただ楽しい」。それだけのこと。

もしあなたが「この人といると、なんだか心地いいな」と感じているなら、それは自然にそうなっているのではなく、相手があなたの見えないところで、さりげなく繊細に気を遣ってくれているからです。

その心地よさに、あぐらをかいて一方的に甘え続けるだけでは、関係はいずれ破綻します。その美しい環境を用意してくれた人に対して、今度は自分からもしっかりとお返しをしていくこと。どれほど親しくなろうとも、親しいからこそ、決して礼節を忘れてはならないのです。私は、どれほど高い肩書きを持っていようとも、常に謙虚な在り方を崩さない人に、強く惹かれます。

美しい言葉を使う人には、美しい人生を自らつくり出す力があります。

人は誰しも、日々たくさんの負の感情とも向き合って生きています。

だからこそ、湧き上がった感情のうち「何を人前で口に出し、どう態度に表すか」に、その人の人間としての成熟度がすべて現れるのです。

自分が普段使っている言葉が、他人から受ける最大の評価基準になるのは、ある意味当然のこと。なぜなら、その人の内面が最も生々しく、分かりやすく映し出される鏡こそが、その人の「言葉」なのだから。